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いつまでもアフタースクール

放課後が待ち遠しかった学校生活。ぼくにとっては今も放課後。だから楽しく生きていけます。主にオピニオン、10代20代への起業論を発信していきます。

44歳の父親の独立宣言にぼくが背中を押したたったひとつの理由

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こんにちはぶんたです。

拝啓まいふぁざー。

今日はそんな記事です。

父親が独立しました

というのは9ヶ月くらい前の話。20代の頃は自営業で保険の代理店をやっていた父親。その後は骨董を販売している会社で管理職に就いていました。

母親とは打って変わって自由にさせてくれた父親。だから起業という決断も「自分で自由に好きなようにやってみろ!お前に何かあったら責任は取ってやる」そう言って許してくれました。仁義にアツくて面白い最高の父親でした。

そんな父親が昨年の10月独立開業しました。

小さな「違和感」に消耗していた

父親は以前の会社で消耗しきっていました。アンティークや骨董品って見る人にとっては月とスッポンくらい価値が違うんです。ガラクタのような値段で仕入れたものを高値で売りつける利益率が半端ない商売。原価0円の物が売価1000万円を越えるなんてザラです。商売としては最高なんですが、父親はこのビジネスの「違和感」に日々消耗していたのです。利益の大きさと同じだけ、心をすり減らしていました。そんな会社を昨年の9月に辞めました。

なぜ父親は会社を辞めたのか

管理職だからお給料はそこそこ貰っていましたが、それは判断の基準にすらなりませんでした。そもそもお金という観点は彼にはあまり関係の無いものでした。

保険屋時代には地場戦略での営業が功を奏し、当時グループの代理店の中では全国でもトップクラスの契約獲得件数を誇っていました。飛び込みの営業は一切せずに、人の輪を広げるのが父親は本当に得意でした。それもあって20代後半で年収は1000万円を優に越え、ぼくら家族は何不自由なく暮らしてきました。

その頃、がむしゃらに働いてきた父親は手にしたお金とは裏腹に何かの「違和感」を感じていたそうです。

父親はその違和感が募り代理店を辞めました。代表は新しい従業員に任せ、今でもその代理店は続いています。

結局昔も、そして今回の会社を辞めた理由も仕事に対して感じた「違和感」なんです。

ぼくはこれを甘えだとも思いますし、同時に無くしてはいけないものでもあると思います。

それは心を犠牲にすることです。

「違和感」の正体とビジネスの本質

骨董屋で父親が感じた違和感は「自分が良いと思っていない物」を「喜んでいるのかわからない相手」に売るという行為です。骨董に対して価値を見出だせませんでした。それだけならまだいいのですが、骨董品には偽物が物凄い数あります。主なターゲットは中国人富裕層ですが、あちらの人は偽物だろうが本物だろうがそれを見越して購入するんです。これは文化の違いです。「騙されたほうが悪い」そういう文化なんです。「こんな物を売っていいのか」相手はそもそも喜ぶことを前提に購入をしていないから、そこに大きな違和感がありました。騙されてるかもしれないけど、そうじゃなかったらラッキーくらいの感覚なんです。この感覚は日本人にはまず無いと思いますし、これに適応出来る人は早々いないのではと思います。それでも仕事だからと割り切れる人は多いはずです。父親はそれが出来ませんでした。

保険屋では「助けてあげたい人を助けられない」このジレンマと常に戦っていました。事故をした人を助けたいと思っても、それに応えられるような保険料を出せない時がしばしばありました。心の底から助けたくてもそんな思いは母体の会社の意志とは関係ありませんでした。全ては大企業の決めた大きなシステムの中で完結していました。個人の意志など立ち入る隙もありません。

見る人が見たら甘いって思うと思います。このくらいなら誰だって「違和感」を抱えていると思います。父親はそれに耐え切れなかっただけなんです。だから会社を辞めて独立した。それだけです。

ぼくはそんな父親を誰になんと言われようが応援しています。父親の選択はぼくがした「好きなことだけを仕事にする」選択と似ている気がしました。

独立する前の親子の話

会社を辞める2,3ヶ月前、父親から相談を受けました。「独立を考えているんだけど、どう思うか」ぼくは素直に応援しました。しかし、慎重に事業計画を聞きました。そしてかなり厳しく意見しました。その理由は普通に仕事をしたら必ずまた「違和感」にぶち当たると思ったからです。父親が許容できないレベルの「違和感」はそこら中に転がっています。道を歩いていて誰かとすれ違うくらいの感覚で常に人の周りにあります。それを回避するのって本当に至難の業だと思うんです。ひとつ回避できても、またひとつまたひとつ。そこに根気よく立ち向かえるか、その信念は絶対に折れないものか。そこが重要だと感じました。

この時、父親は初めてぼくを子どもという視点を外して見てくれました。っていうのは後日談ですが、そのくらい真剣に話を聞いてくれたそうです。

起業独立は誰だって出来ます。技術がなくても出来ます。しかしそれを続けられるのはしっかりとした信念を持ちあわせているかどうかだと思うのです。その軸がもしブレたら、そして修正出来ないのなら会社員をやっていた方がいいんですよ。レールの上で与えられた仕事をこなせば生活は出来るのですから。

ぼくは自分が起業しているからこそ、起業や独立を応援しています。しかし、これはひとつ大きな信念がある人のみです。覚悟ともいいますか。貫く覚悟、これがある人は絶対に向いていますし、そうでない人は向いていませんから無理にはすすめません。

「やっぱり少し甘かったかもな。でも気持ち楽になった。どうしてもやりたいからやってみるよ」

そう言って父親は独立の道を歩みました。

それから

その後は外注の案件を探し、車の磨きの仕事をやっています。今ではバイトも使えるようになってきました。自分で本当に価値のあると思ったサービスを提供する。その理由はクライアントに本当の意味で喜んでもらう為です。昔からスポーツカーや車が大好きだった父親は保険の代理店をやる前に長らく磨きの仕事をしていました。父親の磨きは素人目に見てもめちゃくちゃ綺麗でしかも物凄く低単価です。3倍くらいに値上げしても同業他社に勝てると思います。しかしその道を取らないのはお金の規模をあまり大きくしたくないからだそうです。「違和感」に出会う可能性を限りなく減らすために。「自分が食える分だけでいい。少しあまったら腹の減ってる誰かに飯でも奢ってあげれれば、それでいいんだ」このスタンスで父親は仕事をしています。自分のやりたくない事はやらない。それは好きなことだけを仕事にするのと、とても似ていると思います。

ぼくはそんな父親が大好きですし、どうしたって親子なんだなって感じます。

日常に疑問や違和感を見つけるということ

あなたは自分の生活に対して少しでも違和感を感じたことはありませんか。それってあなただけが感じている違和感ではないんです。あなたが感じるということは必ず世界の誰かも同じ感情を抱いているはずです。それを解消したいならしっかりと自分に向き合わなければなりません。

一番支えてくれたのは父親だった

 少しぼくの話をします。ぼくは18歳の時に起業しましたが、本当に様々な人に支えられてきました。周りの「頑張れ!」と応援してくれる大人達がいなかったらたぶんすぐにへばっていたと思います。そんな中でもやっぱり一番支えてくれたのは父親でした。

この支えとは金銭的な支えでは一切ありません。それどころか、外注営業マンとしてたまに仕事をお願いしていたくらいです。父親がぼくを支えてくれたのは、気持ちの面とそして今までの経験を活かしたアドバイスでした。思うように出来なかった失敗続きの人生の経験談でした。「俺は大きな成功はしていないから成功法則はわからない。でも失敗はたくさんしてきたから、失敗の法則だけはアドバイスできると思うんだ」ぼくは当時父親と二人で暮らしていましたが(正確には父親の実家の二世帯住宅で)、毎日仕事の状況を話し、アドバイスを受け、そして失敗の法則を脳裏に焼き付けました。本当にそうなのか?と自分が疑ったことは思い切って逆の行動をしてみたりもしました。しかしそれで成功することはあまりありませんでした。成功してもその行動を元にどこかで綻びが出てきました。そのくらい父親の失敗談からは学べることが多々ありました。

こうやって自分の失敗談を赤裸々に語ってくれたからこそ、ぼくはその経験を分析し、自分の成功に結びつけることが出来ました。もちろんぼく自身失敗していない訳ではありません。むしろたくさんの失敗をしてきました。ですが、父親のアドバイスが無かったらこんなもんじゃ済まなかったでしょうし、失敗の後の的確な対処も出来ていなかったと思います。

次はぼくが支える番だ

ぼくは父親のアドバイスなくしてはここまでやってこれませんでした。続けられていたとしても、この速度で思考の成長を遂げることは出来なかったはずです。だからぼくの作り上げた成功は自分だけのものではありません。ぼくを支えてくれた周りの人々、そしてぼくの父親、それぞれの経験や失敗や成功が重なって出来上がったものです。次はぼくが父親を支える番です。受けた恩は10倍にして返したいんです。

44歳でも独立は出来る。リスクは思っているほど大きくはない

独立や起業を止める人はリスクの大きさだったり大変だからという理由で苦言を呈する人が多いです。ある程度の歳を重ねている人には尚更そうやって言うでしょう。でもしっかりとした人間関係を築いてこれていたら、歳を重ねた数だけ独立を応援する人が周りにいるはずです。応援というより心配に近いかもしれません。しかしそうやって心配してくれる人たちは「何かあいつのために協力出来ないか」と、必死になって具体的な策を探してくれます。人はひとりで生きていけません。そうやって助けあって誰かが誰かを生かしていくんです。助けられた誰かがまた他の誰かを生かしていくのです。

リスクを大きいと感じる人は実際にやったことがないんじゃないかと思います。だからこそこわく大きく感じるのです。動いてみれば想像以上にリスクは小さく、そして成功の可能性は大きいです。それにリスクはある程度予測できるものが多いです。だったらそれに対処する手段を整えておけばいい。それだけです。これがリスクに対して予防線を張り、小さくする為のコツです。

こういった失敗を見越せるからこそ父親はこの歳でも独立して生きていけるのだと思います。

それでももしどうしようもなく行き詰まったらぼくも一緒になって仕事を作ればいい。ぼくはそのくらいのスタンスでたった1人の父親を本気で応援しています。

もし両親が困っていたら

今回の出来事で、ぼくはまた一回り成長した気がするんです。親孝行なんて今まで一切してこなかったぼくですが、初めて自分の親の役に立てたって実感しています。学生の頃はそのうち親孝行とかしなくちゃなって漠然と思ってたけど、そのタイミングが21歳になってやっとやってきました。これを機にぼくを育ててくれた恩返しはもっとできるかもしれません。

親孝行ってやろうと思ってやるんじゃなくて、そういう時が訪れたら出来るものなのかなって感じました。そのためには両親が助けて欲しかったり、力になれるタイミングに備えてあなた自身が邁進していけばいいんです。きっといつかそのタイミングが訪れます。その時に全力で親孝行すればいいんです。今まで培った思いをしっかりぶつけれればいいんです。自分の子どもからの真剣な言葉は親の心に一番刺さります。その時、一番求めている言葉をあなたの今までの人生が作るんです。

もし少しでも自分のご両親に感謝しているのなら、もっともっと成長してください。もっと自分に自信を持ってください。いつかあなたのご両親があなただけの言葉を必要とする瞬間が必ず来ます。それを伝えられるのは世界でたった1人。あなただけなんです。その時の気持ちとその言葉はあなたしか知りません。あなたの代わりはどこを探してもいませんからね。  

ぼくが全世界の"子"に言いたいこと

今まであなたを育ててくれたご両親。親にとってはいくつになってもぼくらは子どもです。でもぼくらは必ず成長します。大人になっていきます。それと同時にたくさんの経験をしていきます。

そして親はいつまで経っても親です。たった二人の親なんです。だから大切にしてください。代わりはいないんです。

両親を助ける瞬間は必ず訪れると思います。それもきっと大人になって知見が出来てからのことが多いと思います。親はあなたがしっかりとした意見を言える瞬間を今か今かと待ち望んでいます。心の底から成長を楽しみにしています。

だからそれに恥じない人生を。育ててくれたご両親に恩返しの出来る人生を。悔いのない人生を送って下さい。あなたのことは世界で一番大切にしてくれている人が見ていますから。