いつまでもアフタースクール

放課後が待ち遠しかった学校生活。ぼくにとっては今も放課後。だから楽しく生きていけます。主にオピニオン、10代20代への起業論を発信していきます。

バイト時代「自殺なんて見て見ぬふりしろ‼︎」と怒られた事にありったけの思いをぶつけてみる

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こんにちは起業家ブロガーのぶんたです。

 


今回電通の事件で色々なことが頭をよぎりました。

そして色んな人の意見、色んな人の記事が上がっているのを見ました。凄い話だなと感じながらぼくは自分の中ではとても大きなとある事件を思い出しました。それはぼくが起業する3ヶ月前、お世話になっていたバイトを辞める直前の話です。

こんな社会は絶対間違ってる。当時感じたえもいわれぬ気持ちが脳裏に蘇りました。

 

当時のバイト先

ぼくは当時観光地でバイトをしていました。ミシュランガイドに載った高尾山という山です。

ただの山ですが、ミシュランの影響が大きく異様なまでにメディアに取り上げられる観光地となっていました。ぼくのバイト先はちょうど中腹くらいのところにあるお店だったのですが、シーズンになると登山口から延々とディズニーランドの行列が山頂まで続くようなザ・観光地でした。ぶっちゃけそこまでして来るほどのものはないとぼくは思っています。日本人は本当並ぶのが好きだなあとこの時凄く感じましたね。

 

そんな高尾山は霊山としても心霊スポットとしても有名です。バイト先には御札や盛り塩がそこら中にありましたし、霊感の強い人は地下室に行きたがらなかったり、そんな場所でした。ぼくはというと本当にそういう霊感とかないので気にしなかったのですが、一度地下で1人で在庫の棚卸しをしている時に電気が全て消え、開け放していたドアがいきなり閉まるという怪現象に見舞われたことはあります。まあそのくらいですかね。特に気にすることもありません。

 

高尾山は自殺スポットとしてもとても有名で、面接に来る予定だった子が一向に現れず一週間後に登山口の川下で遺体として発見されたり、いつも停めていたふもとの駐輪場で首吊り死体と対面したり、夏になると賑わうビアガーデンでは早朝に銃殺自殺があったりと話題には事欠かないくらい本当に様々な事件がありました。この辺の事件は実はあまりデータとして探すことは出来ません。これは観光協会の圧力によるもので極力メディアには出ないようになっているそうです。と言ってるそばからぼくは書いていますが、本来書きたいのはそれについてではありません。

 

とにかくここまで書けば高尾山という観光地には意外と裏の顔があることもわかったかと思います。観光地の陰と陽ですね。

そして今でも納得いかないあの事件は2013年の1月末に起こりました。

 

偶然見つけた自殺死体

お正月シーズンも落ち着き始め、お客さんも徐々に引いてきた1月末。高尾山は2月から3月末まで閑散期に入ります。一気にお客さんが来なくなるのでお店も暇です。

その日も思っていたほどお客さんが来なかったのでお昼になる前くらいから暇だなーと感じるくらいには余裕がありました。この時には当時ポジションリーダーとして動いていたことも後任にだいたい任せ終わり、着々と起業に向けてバイトを辞める準備が出来ていたぼく。これ以上自分が仕切っていても意味ないなーと判断し「ちょっと山の掃除いってきまーす」と店を後にし山中のゴミ拾いに出かけました。観光地なだけありゴミのポイ捨てが多いのでこうやってちょこちょこゴミ拾いに行くのです。

少し下山しながらいつもとは違う道を歩きつつぼくはゴミ拾いを始めました。高尾山は1~6号路という登山道があり、これ以外にもいくつか登れる道があるのですが、お店は1号路という一番広く舗装された登りやすい道の途中にありました。

ぼくは少し降りていつもとは違う4号路の登山道に入りました。本当なんとなくですがあまり行ったことのない道だったので、最後くらい見ておこうと思ったのです。4号路は斜面の途中に道が作ってあるようなイメージで正に山道という感じの場所なのですが、次第に4号路すら外れ斜面にある道なき道を登りながらゴミを拾っていました。別に何かが気になってとかそんなわけではありませんが、ひたすらゴミを拾い続けていました。

そして斜面を登り続け、ふと前を向いた時、ぼくの目の前には首吊り死体がありました。これには流石に驚き、もと来た道を下り降りすぐ店に戻りました。とりあえず報告した方が良いよな、と心を落ち着け店長に報告。店長はすぐに一緒に現地に出向いてくれてぼくはその場ですぐに警察を呼びました。そして何台ものパトカーや救助隊が訪れ、年明けの高尾山で少し騒動になりました。

見つかったのは男性の死体で、腐敗が進んでおり1ヶ月近く前に亡くなった遺体でした。ぼくはその日からしばらく第一発見者として事情聴取を受けて少し忙しかったです。

 

遺体を見つけて感じたこと

初めて第一発見者となって遺体を見つけて思ったことは「見つけることが出来て良かった」です。

ぼくがたまたま掃除に行って、たまたまいつもと違う道を選び、たまたま遺体の近くを掃除していたから発見しました。

 

もちろん本人は見つけられたくないからそこを死に場所に選んだのだとは思います。しかし消えてしまった彼を探していた人だって必ずいるはずなんです。その後は身元がわかり遺族の方ともお会いすることが出来ました。それが良かったのかはわかりませんが、ぼくとしては全て明らかになって良かったのではないかと思いました。

一生、連絡の取れないままモヤモヤした気持ちを送るより、残された人たちは少しでもなぜ彼がこのような結果になったのかを考えることが出来たと思うのです。

 

「自殺なんて見て見ぬふりをしろ」と言われた

しかし今回の一件でぼくは当時バイトをしていた会社の上の方々からこっぴどく怒られました。

「なんで自殺者なんか見つけたんだ」

「なんで見て見ぬふりしなかったんだ」

そんな言葉をぶつけられました。ぼくが自殺者を見つけたことで売上が下がったり、登山者が混乱したりするからだそうです。言っていることはわかります。

ただ、そんな自己都合な意見がまかり通っていいのでしょうか?ぼくには甚だ疑問でした。

それに目の前でそんな状況になっている人がいて見て見ぬふりをするって間違っているに決まっています。

ぼくは唖然としてしまい何を言っていいのかわからなくなりました。

 

大企業だからこそ起きた事件

今回の電通の事件でぼくはこの一件を思い出したのです。ぼくの中でこの件と電通の事件が少し重なりました。

電通は売上を重視する余り、従業員への負担を軽視しすぎていたんだと思うのです。労働時間やセクハラなど様々な原因が浮き彫りになってきていますが、これって彼らを1人の人間として見ていれば誰だってすぐにおかしいと気づけたはずなんです。ぼくらは感情のないロボットじゃないんですよ。

 

会社は度々売上や成績を重視するあまり倫理観に欠ける発言や動きをしてしまいます。そしてその決断に対して一般的な観点を持っていたはずの人間も、なぜか少しずつ毒されておかしい流れに沿っていることを見落としがちになります。

ぼくは遺体を発見した件を怒られた時、圧倒的に違和感を感じました。きっとそれを感じなくなってしまう思考停止した人たちが上にいるのが問題なんです。今回の電通の件も絶対的にそうした思考停止人間が上に蔓延っているはずです。倫理観の歪んだ彼らがどんどん積み重なり下にいる人間を気づかぬ内に自殺まで追い込むような環境が出来上がっているのだと思います。

そんな風になるまで気づけないのは大企業だからこその欠点です。ぼくがバイトをしていた中小企業ですらこんな歪んだ倫理観が形成されているのです。大企業だから問題になっているような意見も出ていますが、逆にこれは大企業だからこそ起こった事件なのかもしれません。

 

同じ悲劇を起こさないためには

だからこそぼくは思います。

もっとみんな考えてください。

もっと自分で思考してください。

もっと身の回りの判断基準を自分の中に持ってください。

正義なんて人それぞれなのはわかっています。しかし、人として捨ててはいけない倫理観だけはしっかり持ち歩いて生きてください。そうじゃなきゃ、こんな負の連鎖誰が止めるのですか?

 

これは組織が持つ「社員の普遍化」という強みと同時に弱みである要素がおぞましいほど膨れ上がったからこその現象です。だってきっと誰かが気づいて止めてあげることは出来たはずなんです。だからこうしてニュースでみんな「ひどい事件だ」って感じるのでしょう?そうやって倫理を保ってる人が世の中にはまだまだいるんです。それを近くで感じてあげればよかったじゃないですか。それだけで尊いひとつの命は失われずに済んだというのに。

 

もちろん今となってはあとのまつりかもしれません。

でもこれから同じことが起きる可能性は排除することができるはずです。なんだかこれって間違ってないかな?そう思った時に環境を変えてあげられる人が救えたはずの命を救います。

 

ぼくはコンサルをしている時にたまに小さないじめを見つけます。そういった時はその社員さんと話したり、いじめる側の人たちにしっかりと反論を述べるよう努めています。これがどう変わるかはわかりません。

しかし、今回の事件でより一層、続けるべきだと感じました。人はいつ壊れるかわかりません。案外脆くて儚いんです。だからこそ、出来ることなら環境を変える力を未来の誰かのために使うべきだと思います。

 

もういい加減、こんな悲しい話はやめましょうよ。